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眼力がものを言う ~おなかドック編~

衝撃

 

体格の良い男性。現在ジムトレーナー。主訴は、「元気に動けてた時の体を取り戻したい」でした。

 

 

目下のところ、なかなか治らない肘の痛みと、先日痛めた背中の痛みがあるご様子。野球の試合で走れない、とも。

 

 

おなか検査なんですけれどね(笑)もちろんおなかの悩みも抱えておられます。

 

担当は私、紙鳶がしました。

 

 

一通り検査し、状態とアドバイスを伝えた上で、院長先生にも見ていただきました。私は横で見守りました。院長先生が触れられたのはまず右腕。30秒ほどでしょうか、肘周りを触られた後、「この靭帯やな。」と。

 

 

 

「すげ~!今の一瞬で痛くなくなった!全然違います、動く!!」

  

これが一度目の衝撃。施術ではないから本当に触りだけの検査だったんですが。

 

 

二度目の衝撃は「体の使い方が体を痛める原因になってる」という話。

 

彼はこの日、価値観がひっくり返る衝撃を受けて帰っていかれたのです。

 

 

 

眼力

 

例えば肘の痛みを訴えた時、普通、接骨院や整体や整形外科ではどこを疑うか。

 

筋肉、靭帯、関節のズレ。そうしたところに原因を推定し、様々な検査をして患部を特定し、痛みを取り除くことを第一とするでしょう。

 

 もちろん筋肉や靭帯、関節のズレはあるでしょう。しかしそこを原因とみるかどうか。痛みを取り除けばそれでいいのか。

 

わごいちの施術はそこに違いがあるのだと思います。

 

 

 

院長先生は肘を触って、その後おなかをほんの少し触って、足もほんの少し触って、その後全身を5秒ほど見つめて、「難しいな。」と言われました。実は院長先生は、最初に肘を触った時点で、この方の体の癖を見抜いておられたのです。

 

 

眼力とでも言いましょうか。しかし眼力と言うからには、見抜くだけでは終わりません。

 

肘を触られたときに説明された「この靭帯」、院長先生はこの靭帯の傷め方は「表面筋を使う人の動き」だと目測を立てられた。その上でおなかを触り全身を見て、確信を得て、それから5秒ほど沈黙された。

 

 

何の沈黙だったのでしょうか。何が難しかったのでしょうか。

 

 

不思議な空気が流れたように感じました。

 

 

 

分析→説明→理解→納得

 

おなかドックコースは、現状を知ってどうしたらよくなるのかを教えて欲しい、という人に本当の原因を理解し、納得してもらうコースです。初対面でわずか30分。本当の原因を見極め、それを伝え、納得してもらわなくてはならない。一期一会の本気勝負です。

 

 

 

「このわかりにくい状態を、限られた時間で理解し、納得まで行き着くにはどうしたらいいか。」

 

院長先生が対応できる時間は、わずか3分程度でした。「難しいな。」はこの一点におけるものでした。

 

  

 

(納得して治療をしてもらうって、当たり前のことのように思うけれど実際はそうでないことが多いように思います。納得なんてものに重きを置かれず、悩んでいるその人が置いてきぼり状態の治療があまりに氾濫してはいないでしょうか。) 

 

 

 

ベランダ栽培ミニトマト
ベランダのミニトマト、順調に色づき始めました。

驚きの連続

 

では一体、どうやってこの方の納得を導いたのか。

 

 

鮮やかでした。そして驚きでもありました。一番びっくりしたのは、ドックを受けたご本人だったと思いますけれど。

 

 

 

「君のスマホで動画撮れる?」

 

「えっ?はい!!」(急いでスマホを取りに行かれる)

 

「動画撮る画面にしてみてくれる?」

 

「あ、はい!これで撮れます。」

 

「じゃあ、その場で足踏みしてみよう。・・・・・次、ジャンプ。・・・はい、次屈伸。・・・」

 

 

言われるがままの彼。彼のスマホで動画を撮る院長先生。

 

 

「じゃあ、一緒に見てみよう。」

 

 

 

動画に移っていたのは、お尻が出て、腰が反って足踏み、ジャンプ、屈伸をする男性。普通に見ても気付かないでしょうけれど、院長先生が「ここ」というポイントを意識すれば「ああ~」と納得します。

 

 

「なんでこうなるか分かる?ハラが使えてないねん。」

 

 

つまり、「腰のバネだけで動いてる」ということを動画を見ながら解説されました。「腰のバネだけで動いてる」ということは、背中の表面筋ばかり使っているということです。それでは腕も表面筋しか使えないから傷めてしまう。腕の内側、胸の筋肉、そうしたおなかに繋がる筋肉を滑らかに使えるようにならないと、治したとしてもまた再発する。

 

つまり本当の原因は肘の靭帯ではなく、体の使い方にあったんです。だから使い方自体を変えないと、傷めてとりあえず治っての永遠の繰り返しとなるのです。

 

 

そのことを、実際にやらせてみて動画におさめ、一緒に見ながら解説することで納得に持っていかれたわけです。

 

 

 

でも院長先生の指導はそこで終わりませんでした。

 

まだ続きがあったんです。

 

 

自分はまだ進化できる

 

自分の動画を見せた後、「これ見てみ。これがおなかを使う動きやねん。」と、奥の間で丹足をしていた参尽さんの動きを見せて解説。さすがジムトレーナーでしょうか、必死に自分の動きと参尽さんの動きを見比べられました。

 

そして納得の笑顔でおなかドックは終了しました。

 

 

 

おなかの使い方を覚えないといつまでも同じだよ、という事を納得させるのが今回のおなかドックの使命でした。

 

 

「施術より千照館で丹足覚えたほうが良いかも知れないね。もちろん肘や背中をしっかり見て欲しいというならみるけれど。」

 

「おなかを使うってどういう事か知りたいし、おなかもみて欲しいです。通院させてください。」

 

 

 

「元気に動けてた時の体を取り戻したい」という主訴に、希望が見えたのではないでしょうか。やりようがある、出来ていないことがあって、これから出来るようになっていく。取り戻すだけでなく、進化できる。これってすごい希望です。

 

 

 

検査後のヒアリングシート。期待以上で何よりでした。
検査後のヒアリングシート。期待以上で何よりでした。

ありがたい環境に感謝

 

今回、院長先生に助けてもらって見えたこの結果。アドバイス、そして今後。

 

私とは明らかに結果が違う、これが今の現実なのも事実です。しかもわずか3分程の出来事。悔しいけれど、眼力云々の前にまず一瞬で肘の痛みを軽減する技術、それがあってこその説得力、そこからの納得への道だろうとも思う。

 

 

どこを見るか、何を変えるか、どのように伝えるか、どの順序か。学びばかりでした。

 

 

 

繰返しになりますが、おなかドックコースは私たち検査する側にとっては、施術の無い30分の中で、どれだけ真意を掴めるかの勝負コースです。一回一回のおなかドックが修行でもあるという事実。

 

皆さんの為でもあるし、私の為でもある。鍛えてもらってます。

 

 

この経験が次のおなかドックに活きるように、そして施術に活きるように。

 

有り難く幸せなこの環境に感謝。今、目の前にいるその人に向き合う、こんなゾクゾクする緊張感はありません。やっぱりこの仕事が好きでたまらないなと改めて思った次第です。

 

 

 

おなかドックコース
7月先着10名様。申し込みは画像をクリックしてください。

 

 

 

井上紙鳶