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私たちをしっかりと発信すること

今の時代に

情報社会です。驚くべき情報量がこの世にあふれてます。あまりの多さにうんざりするほど。

 

グルメ情報や旅行情報ならば、楽しく自分の好き嫌いで選ぶことができます。だけど例えば病気のような情報であるならば、何を選択すればいいのか・・・と、困惑を通り越して憂鬱にさえなることがあります。

 

今の時代に、求めている情報をキャッチするのは実は至難の業なのかもしれません。しかしそれは、情報の受け取り側だけでなく、発信側の努力も問われているのでしょうか。

 

一通のメール

 

2019年10月末に大腸の全摘出を行ったのですが、術前から苦しんでいた腹部膨満感や圧迫痛は解消されず、内臓中身の異常はこれ以上見当たらないとのことだったので、一度、内臓の外側を診てもらいたいと思い連絡しました。

 

 

1月の末、Kさんからそんな問い合わせがありました。「おなかドック」へのお申込みでした。ドックを担当した私は、限られた時間内で出来る限りこれまでの経緯と状況を聞くことに徹しました。

 

どうすればいいのか、何が良いのか、もう自分での判断に自信が無いような眼差しが印象的でした。

 

 

ヒアリングシート
Kさんの「おなかドック」後のヒアリングシート

 

 

大腸の全摘出を行ったのは、2度目の手術でだったそうです。腸閉塞を頻発し、座る事さえ苦痛な膨満感で日常生活が送れなくなり、大腸切除を決断されたとの事でした。

 

「どこが悪いわけではなく、ただ生まれつき腸が異常に長いだけ。切ってもあなたの症状が治るかどうかは分からないし、実験的だけれど切るしか他に方法はない」

 

そういう状況だったそうです。

 

手術成功の末に

 「大腸の摘出手術は成功に終わり、もう処置としては何もすることはない」と、手術をした先生はおっしゃったそうです。大腸を摘出しても症状の改善がないというのは、Kさんの精神的問題ではないかとの判断だったそうです。

 

果たしてKさんの不調の原因は大腸にあったのか。大腸だけの問題だったのか。どうにもならないからと精神の問題にしてしまっていいのでしょうか。

 

 

ただ、今のおなかがKさんのおなかで、これからずっと共に生きていくおなかであることに違いありません。これからよりよい人生を生きていけるよう、私たちはKさんのおなかと向き合っていきます。

 

 

南千里の梅林
南千里の梅林

私たちをしっかりと発信すること

もし手術をする前に私たちの発信が届いていたら・・・そんなことを考えてしまう私がいます。

 

何を選ぶかはいわゆるユーザーの自由です。しかし、人を救える技術が埋もれてしまうのは私たちの発信力の不足です。

 

 

「自由」というのはある意味辛辣で、不親切なことなのかもしれません。自由だからこそしっかりと発信し、届けること。発信するだけでは無責任なのだとつくづく感じます。

 

 

 

おなかドック
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井上紙鳶