· 

13年目にしてやっと楽しくなってきたこと

玄関扉完成

朝わごいちに到着。

 

“ガーーーーッ”とエレベーターの扉が開くと・・・

わごいち玄関扉

わごいちの玄関扉が登場です。

(焼杉とのコラボレーションが、また何ともたまらん味わいです。)

 

 

例に漏れず、わごいちの玄関扉は、テナントビルで良く見かける冷たい鉄の扉でした。

長らく院長先生が「これを何とかしたいなぁ。」と、首をかしげていた鉄扉。

 

今回の改装は、この鉄の扉に炭の和紙を貼ろうというものでした。

 

どんどんと進化していくわごいちの空間を見ていると、院長先生の頭の中をほんのちょっとですが覗ける気がして、楽しいです。

 

 

そんなわごいちの改装に、久しぶりにご一緒させていただくことができました。

 

最近は院長先生お一人で夜中に作り上げ、翌朝出勤すると出来上がっていることが多かったので(この焼杉の壁もそうですね)、久しぶりの改装にちょっとドキドキしています。

 

 

 

なぜかと言いますと・・・

改装の心境やいかに

この改装、ソロプレイとチームプレイの組み合わせで、チームワークがものを言うところなのですが、はっきり申し上げて良い思い出がありません。

 

白状しましょう。

これまで、何度か行われた改装作業中にはたいてい嫌~な空気にしてしまいます(私が)。

 

一緒に作業をしている相手が、思う場所に居てくれるとスムーズに工程は進むのですが、そうでなければ、いちいち作業が止まるわけです。


ですから院長先生が「そこ右、右!!」と指示を出すわけですが、「え??えっ…」と私もその意図を汲み取ってすぐには動けず、その積み重ねは小さなひずみから改装が進んでいくごとに大きくなっていって、空気がギスギスしてきます。

 

改装が終わる度に、「ああ…やっと終わった。」と思っていました。

 

 

そんな勿体ない時間を過ごしてしまっていました。

ソロプレイは好きなんだけどな…

扉のペンキ塗り
下地のペンキ塗り作業

さて、まずは真っ白だった鉄の扉に、下地としてこげ茶色のペンキを塗りました。

私、自分でコツコツ何かを作るという作業は結構好きなんです。

 

ほっといてもらえると、それなりに楽しみながら、勝手にやるんです。でも、これって集中しているように見えて、周りの世界をシャットアウトしているなぁ、と思いました。

改装しているとね、自分の嫌なところがドロドロと出てくるんですよ。一人で作業に向き合っていると、いろんな感情が出てくるんです。

 

時には闇の部分も顔を出します。

 

それはそれで自分を見つめ直す時間でもあり、感情の整理ができたりもします。日常ではついつい流れてしまう時間を持てて良いもんだなぁ、と思うのですが…それだけでは何も育めないんですよね。

 

ふと横を見ると…

 

院長先生は、改装の間に発想・体格・変化・進化などなど…、いろんなものを育まれているようです。

ペンキ塗り
作業を進めながら次の閃きへ向かう院長先生

閃く瞬間

こげ茶の鉄扉
こげ茶の下地を塗り終えた扉

ではこの扉に、どうやって和紙を貼りましょうか。

 

わごいちにはかなりの道具が揃うようになりました。ボンド、接着剤、速乾スプレー糊…何を使いましょう。

 

木の素材ならでんぷん糊で貼れるのですが(これまでも何度も壁や床で行っている作業です)、今度の相手は鉄です。何を使って和紙を貼ろうかと悩んだ末、速乾の接着剤を使うことになったわけですが、ネバネバなのにコテコテして、固まり始めた水あめのような状態です。

弱い和紙は恐らく負けてしまう…これは上手く貼れないだろう、という予感がします。

 

 

う~~~~~~~~ん・・・

 

 

扉の前でペンキが乾くのを待ちながら、院長先生は閃いたようです。

 

 

「もう一度ペンキを塗って乾かないうちに和紙を貼ってみよう。ペンキが糊代わりになるんじゃないかな。」と、こう言われました。

 

 

そうと決まれば、ペンキが乾くまでの勝負。ビロ~ンと扉とほぼ同じ大きさの和紙をペンキを塗った扉に貼り付けます。この作戦がとってもうまく行きました。ペンキは均一に塗り広げやすく、乾ききる時間も接着剤の倍以上なので余裕を持ちながら行えます。

 

この少しの余裕は気持ちの面に影響して、自分がどう動けばよいか、院長先生の動きを予測して立ち回ることができました。自分が出来ること、院長先生に任せるべきところ、判断することができ、段取りがスムーズに行ったように思います。

 

そして貼り終えた瞬間、院長の遊び心"発動"!!

 

下地を塗るときに使ったペンキの付いたままの刷毛を和紙の扉に走らせます。“サーッサッサッ”と走らせた刷毛は、気付くと枝の茂る大きな木になりました。

和紙に描かれた木の絵

出来上がった扉の前でパシャリ

扉の前で撮影
喜び隠せず

正直これまで、何度も、何度も、何っ・・・度も、空気をギスギスさせてしまっている張本人は私です。

 

何となくこう動いたら良いのかとか、ここに居たら邪魔にならないなとか、それって周りの空気ごと一緒の空間にいるその人のことを捉えて感じようとしなければ、成り立たないということをようやく解りかけた…ような気がします。

ソロプレイではうまく行かないんですね。

 

ソロプレイのままでは得られない喜びを、13年目にして少しだけ知れた気がします。 

 

わごいちの改装は、ただの作業事ではありません。

作業をしながら、自分で解っているのにどうにもコントロールできない自分の感情を持て余し、それに飲まれてしまって思考が停滞すると最悪です。どんどん自分の外側の殻が分厚くなり、余裕がなくなり、周りを見ずにただただ作業を繰り返しているだけになります。

 

改めて思います。

人と何かを一緒に作っていくことは私にとってなかなかの難関であり、けれど克服したい課題です。

 

ソロプレイ慣れしていた私にとって、改装でのチームワークを勉強できることは、本当に価値のある事だと改めて思い返しています。

 

 

 

完成した扉を前に、一緒に飲めた缶ビールが美味しくて、ほんのちょっとだけわごいちで改装に関わる意味が解った気がしたことが嬉しくて、結構興奮しながら帰路に着きました。

お嬢さんの絵
誰がどのキャラか解りますか?

後日、この扉の裏側(普段皆さんには見えないところ)にお嬢さんが生き生きとした絵を描いてくれました。

 

私たちをキャラクター化してくれた絵。

 

 

 

さて、私はどれでしょう。(バレバレ??)

 

 

 

 

池田参尽