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コロナウイルス対策①粘膜免疫について

コロナウイルスに今どう向き合うべきか

コロナウイルス感染の終息がまるで見えない状況が続きます。不用意な不特定多数との接触が感染を助長する可能性があることは理解できる。しかし「ここまで気を付ければ大丈夫」という明確な基準もない中で、どこまで気を付ければいいのか、いつまでこの自粛生活は続くのか。

 

多くの方からそんな不安を聞き、相談を受ける中で、今私たちがどうコロナウイルスに向き合うべきかということについて、皆さんに共有したいと思います。3回にわけて書いていく予定ですので、ご参考にしてください。

 

 

感染予防の限界に直面する世界

まずは感染問題から書いてみようと思います。

 

感染を防ぐこと、もちろんそれが一番です。感染しないのが一番です。

 

しかしコロナの驚異的な感染力の強さは、もはや誰の目にも明らかです。マスク、消毒、換気、加湿器の設置、人混みや密室を避ける、どれだけ対策をとっても、それでも私たちの努力を笑うようにコロナウイルスは広がってきました。

 

「コロナウイルスに対する感染予防対策は限界がある」

 

まず私たちはこの現実を受け止めた上で行動を考えていかねばならない、そういう時期に来ました。

 

海外では外出制限命令が出ている国もありますが、家から一歩も出ずに生活をするというのはやはり心身健康上の弊害もあり、最近では「コロナ鬱」といった言葉まで飛び交います。足腰がいっぺんに弱ったというお年寄りの声も聞きます。

 

それでも感染予防しかとり得る対策がないと私達が考える以上、この問題はまだまだ闇を深くしていくことになります。

 

 

粘膜免疫について

ここで皆さんに知っておいて欲しいことがあります。それは「感染予防」と「粘膜免疫」についてです。

 

感染予防とは、ウイルスなど害を及ぼす異物が私たちの身体に触れないようにすることです。ウイルスに触れ、体内に入り増殖すると、発症という事態を招くのです。

 

今コロナウイルス対策としてマスクや消毒で感染予防するというのは、コロナウイルスが私たちの身体に触れ、入り込むのを防ぐということをしています。

 

これに対して「粘膜免疫」という対策があります。私たち人間の身体には「粘膜免疫」というシステムが備わっているのです。

 

「粘膜免疫」とは何か。それは、ウイルスや細菌、花粉などの異物を体内に侵入させないように私たちの体を守る働きの事です。目、鼻、口、腸管などの粘膜で働く免疫システムなので「粘膜免疫」と言われます。ここで異物が粘膜を介して体内に入るのを防ぎ、体外に出してしまうことで感染を防いでくれます。

 

この「粘膜免疫」とは、言わばウイルスに対する第2の対策と言えます。

 

まずはコロナウイルスなどの異物に触れないようにする「感染予防」。これが第1の対策です。しかし運悪く触れてしまった時に、触れてしまった身体の表面にあるウイルスの入口の粘膜でそれらを撃退してしまう。これが第2の対策となります。

 

私たちの身体を日本列島に、そしてコロナウイルスを海賊に例えるなら、海賊が日本列島に近づかないように追い払うのが「感染予防」、それでも近づいてきて上陸しようとしてきた時に砂浜で撃退するのが「粘膜免疫」という働きです。

 

私たちの身体は本当によくできているのです。

 

 

粘膜免疫を働かせるために

私たちの身体には誰にでも粘膜免疫のシステムが備わり、日々細菌やウイルスなどの異物を排除し、無害化して健康を守ってくれています。

 

ではなぜそれでもインフルエンザウイルスやコロナウイルスを発症してしまう人がいるのか。それはその人の粘膜免疫の力がウイルスなどの力に負けてしまい、体内への侵入を許してしまっているからです。誰にでも備わっている粘膜免疫システムですが、その強さには個人差があるのです。

 

ではどこからその差が生まれてくるかと言えば、その多くは「腸」に起因します。腸は最も重要な免疫器官であり、免疫力の源でもあるのです。

 

実は医療分野においても、粘膜免疫系の免疫誘導システムを活用した粘膜ワクチンを用いて、ウイルスや細菌の感染症予防の取り組みがすでに始まっています。これは粘膜免疫の役割とその発揮力の可否が、私たちにどれほど影響を及ぼすかを物語っています。

 

その一方で、この未知なるコロナウイルスに対して、「粘膜免疫」が取り上げられることは多くはありません。「感染予防」に偏った対策ばかりが重視され、その限界を露呈してしまうと社会機能がマヒしてしまうのです。

 

感染を予防するため、私たちはまず自分の粘膜免疫の存在を知り、その働きを高める努力をすることが大切なのです。その方法についてはこの3回の連載でお伝えしていきます。

 

まずは「感染予防」にだけ躍起になりすぎて冷静な判断を失わないためにも、「粘膜免疫」というものがあるんだということを知っておいてください。

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

 

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井上紙鳶