わごいちの徒弟制

左から紙鳶、院長三宅、参尽の施術風景
左から紙鳶、院長三宅、参尽の施術風景

飯炊き3年握り8年

「飯炊き3年握り8年」という寿司職人の下積み修行を表す言葉があります。そんな下積みは今時古臭い、年数よりもセンスが大事だという議論で、ネット上が賑わったこともありました。  

 

わごいちではいわば「飯炊き3年握り8年」をやっています。わごいちには大きく丹足とハラ揉みという2つの基本技術があり、まずは丹足で数年間の下積み修行を行います。これには2つの意味があります。 

 

一つは自分の身体の使い方を学ぶことです。良く勘違いされるのですが、本当の整体は力任せにほぐすのではありません。むしろ逆で、いかに力を抜いてほぐすかが重要なポイントになります。そういう脱力状態での動きを、数年かけて自分の身体に覚えさせていきます。 

 

もう一つは師匠が実際にしているハラ揉み施術を見て盗んでいくことです。横で行われている師匠の症状説明や施術の方法を見て聞いて盗んで、じっくりと自分の中に取り込んでいくのです。 

 

数年間の丹足修行を経て、いよいよハラ揉みを教えてもらいます。ハラ揉み修行もさらに数年かかります。わごいちでは弟子入り10年でようやく一人前という扱いです。もちろんその先も修行は続きます。

 

2020年7月金剛山にて
2020年7月金剛山にて

 

私たちの仕事は常に挑戦です。例え同じ病気であっても、その時々でやることできることは全く違います。わごいちのハラ揉みにマニュアルはありません。下積みはそのことを身体で感じ、学ぶ時間でもあります。答えをもらうのではなくマニュアルに頼るでもなく、自らで答えを探る力を養うのです。  

 

寿司職人の世界で言うなら、例えば見たこともないような謎の魚を渡されて、その場でいかに美味しく美しく握るかを試されているようなものです。

 

どう捌くか、切る薄さはどれくらいか、昆布締めにするか、湯通しするか、軽く炙るか、薬味は必要か、甘醤油が合うか。一つ一つの選択が問われます。

 

何屋の話か分からなくなりましたが・・・、私たちは言わばこのようなハラ揉みの世界に生きています。

 

時代遅れと言われるかもしれません。それでもせっかく素晴らしい徒弟文化を持つ日本に生まれてきたのですから、わごいちでは今の時代ならではの徒弟制を模索したいと思います。