やけどにはアロエがよく効く

あっやけどした!の時に

みなさんは不意のやけどにどのような対処をしますか。

 

まず水で冷やしてすぐに病院に行く、という方も多いのではないでしょうか。もちろんそれが悪いとは言いません。

 

しかし、もし自宅の庭や近所にアロエが植わっていれば、うまく使えるかもしれませんよ、という話です。

 

私三宅は2度、アロエでやけどを治すことができました。その方法をご紹介します。

 

10年前のやけど事故

 一度目は10年前。壁にコンセントを差し込んだ瞬間に、手の中で「ボンッ」と爆発し、手のひら全体が真っ黒に焦げてしまいました。一瞬の出来事でした。

 

夜中のことで病院に行ってもすぐに診てもらえるかわからず、流水で冷やしていたのですが、だんだんと痛みが増してくるのでした。

 

その時わごいちスタッフの1人が「アロエが効きます」と近くからアロエをもらってきてくれました。とげを取り、真ん中で割いて開いて、手のひら全体に押し当てて、テープで巻いて固定しました。

 

はじめはジュクジュクのアロエもだんだん乾いてくるので、2,3時間おきに新しいアロエと取り替えました。夜中もズキズキ痛くて何度も起きてアロエを取り替えました。

 

驚いたのは翌朝です。アロエを剥がしてみると、アロエがあたっていたところは随分きれいに治ってきたのですが、たまたま外れていたところは水ぶくれができて痛みがきついのです。

 

アロエってすごいな、はじめての体験でした。

 

アロエベラの写真
これはアロエベラ。緑の表皮に包まれた中の透明のところがやけどを直してくれます

火傷事故から得た教訓2つ

この時得た教訓は2つです。

 

一つは、アロエはどんどん変えたほうが良いということです。

 

感覚的にはやけどの皮膚がアロエの水分をどんどんと吸っていくような感じがします。ですから乾燥してしまうと効果が薄れるように感じました。

 

もう一つは、やけど治療は初動が肝心ということです。

 

初日にうまくアロエが当たっていたところは、3、4日ほどで本当にきれいに元通りになりました。痛みも早く引きました。

 

その一方でアロエが外れていたところは、翌日に水ぶくれができ、その後の回復もかなり遅れました。10日ほどかかったように記憶しています。

 

まとめると、やけどをしたら即!アロエを当てること。そして乾燥したらどんどん新しいアロエに変えていくこと。そうすれば驚くような回復を見せてくれます。これだけ効くやけどの薬はないのでは、と思います。

 

キダチアロエ
街で一番よく見るキダチアロエ。やけどには特に効くらしいが、葉が細く果肉が少ないところはアロエバラよりもちょっと使いにくいかな

なぜアロエがやけどに効くのか

アロエがなぜやけどに効くのか、調べてみました。アロエには皮膚の修復を促す複数の成分が含まれているようです。主なものは以下です。

 

・アセマンナン(ムコ多糖類)

線維芽細胞(肌のハリや弾力、潤いを保つ成分を生成する)の増殖を促進し皮膚再生を助ける

・アロエエモジン

抗菌・抗炎症作用で感染予防と炎症軽減

・サルチル酸

鎮痛・抗炎症作用で痛みを緩和

・乳酸マグネシウム

ヒスタミン生成を抑制し、かゆみや炎症を抑える

・ビタミン類(A/C/E)

抗酸化作用で細胞のダメージを修復

 

科学的にはこのようなことがわかっているそうです。そして実際に使ってみると、これらすべての公用を感じています。

使用上の注意

とは言え、万人に聞く万能薬などありませんから、使用する場合は以下の点を特に注意ください。

 

・アレルギー反応

はじめて使う場合には腕の内側などでパッチテストを。(事前にしておくほうが良いでしょうね)

・重度のやけどは病院へ

アロエ療法は軽度のやけどに限定されます。皮膚がただれていたり水ぶくれがある場合には病院へ行きましょう

・雑菌に注意

葉に雑菌がついているため、熱湯消毒などの殺菌が推奨されています。

 

アロエヨーグルトとアロエベラ
アロエベラはアロエヨーグルトにも使われています。腸活にも良いのですね。

そして再びやけどを。。。

昨夜料理をしているとき、うっかり熱湯を前腕全体にかけてしまいました。

 

やけどの時っていつも思うのですが、直後はそんなに大事に感じないのですね。すぐに流水に当てていたら冷たくて痛みを感じないものです。

 

しかし、だんだんとジンジンしてくる。軽視していたやけどが意外にきつかったことを後追いで気がつくのです。

 

「ちょっとやばいかなー」と思ったのは10分後くらいでしょうか。急いでアロエを取りに行きました。10年前の教訓で、わごいちにも自宅にもアロエを鉢植えで育てています。

 

大きなアロエベラのとげを取り、真ん中で2つに裂いて広げて(アジの開きのような感じ)患部に当て、上からテープで固定し、さらに靴下を切って包帯代わりにしました。

 

そして翌朝。つまり今朝。

 

アロエ治療後の様子
肘に近いところと、手首と、その間と、3箇所黒ずみ+水ぶくれがあります。

 

やけどから12時間後くらいの状態です。

 

白いところと黒ずんでいるところがあります。黒ずみのところには水ぶくれもできています。ここはアロエがちょっとズレて効き目がわるかったところです。(それでも随分治っていますが)

 

アロエがピタリとついていたところは、ほとんど何もなかったかのように治っています。

 

こんなに違いが出ます。

 

やけど部にアロエを巻いた図
新しいアロエを巻き直し。アロエベラは特に水分が出てきてテープが巻きにくいのでサランラップで巻いてみる。その上からテープでさらに固定

前夜のアロエの当て方が適当すぎたと反省し(しかしそのおかげでアロエの効果の違いがよくわかったけれど)、今度は隙間なくアロエをあてて巻き直し。

 

こういう広い面積は特に大きなアロエベラが使いやすい。でも水分が出るのでテープは使いにくいから、ラップを使うと良い。

 

靴下の先を切って包帯サポーターがわりに
くつしたの先を切って固定サポーター代わりに

最後にこのように靴下で固定サポーターにして処置完了。

 

今回のやけどは10年前を思えばずっと軽いので、あと1,2回アロエを変えたら完治するのではと期待しています。

 

アロエ栽培のすすめ

このような感じで再びアロエにやけど傷を救われそうです。

 

ちなみに蚊にかまれたときにもアロエはとても聞きます。ちょっとポキっと折って、赤く腫れたところに液体をちょちょっと塗っておけば、やがてかゆみは消えます。なにより赤い晴れがきれいに治ります。

 

このようにやけどにも蚊さされにも効くアロエ、普段から育てておくのはいいですよ。プランターで簡単に育ちます。水も時々でいいし、地植えなら放置でいいです(冬の霜には弱いかな)

 

ぜひ常備されてみてください。

 

なお最後に再確認ですが、大火傷の場合は病院に行きましょう。小さな火傷から試していって、どの程度の火傷までなら効きそうか試しながら使ってみてください。

 

今日はせっかく?のやけどですので、アロエ活用のご紹介でした。

 

三宅弘晃