
日本人は胃下垂体質の人が多いとされます。
レントゲンに映る骨盤の中まで下がった胃。
しかし自覚症状には個人差があります。
ひどく胃が下がっていてもなんの不自由も不快も感じない人。
常に胃が重い感じがする。特に食後は横にならないとつらい人。
西洋医学では胃下垂は病気とはみなされていません。単に「胃が下がっている状態」なだけなので、たとえ不快症状があっても特に治療が行われることはないのです。
しかし、たとえ胃下垂そのものが病気ではなくても、胃下垂によって引き起こされる病気が沢山あること、まだ知られていないようです。
【Sさんの体験談】胃下垂なんでしょうか?
最近体力が衰え気味、食べたものを消化できない、食後のおなかの張りが辛い、腸の調子も良くない………まるで胃腸が全然動いてない感じがする。
色々調べてみたら、私ってもしかしたら胃下垂かも?胃下垂だからしんどいの?
20代のSさんは、そんな不安でいっぱいでした。
このままだとどんどん悪くなる気がする……直感的にそんな気がしたそうです。
病院に行っても胃薬をもらうだけで特に変わらず、「だけどイチイチしんどいんです、分かってもらえないけど」と。
「私、胃下垂なんでしょうか」
おなかの検査
わごいちでは独自の検査法で、手で触れて胃の状態を確認します。
胃の入り口、胃の幅、胃の底、胃壁の厚さ、それから炎症の場所などを一つ一つ確認していきます。(このような技術は他にないものです)
「確かに胃は下がっています。胃の一番下がここにあります」
「そんな下にあるんですか?!」
「ここで胃の底と腸がぶつかっていますす。軽く炎症に触ってみましょうか。ちょっと痛いですよ」
「わ!痛いです!!なんで分かるんですか?」
私たちは触れて感じる感度を鍛えています。例え体内でもほとんどの異常は把握します。
検査の結果……
Sさんは確かに胃下垂でした。胃が下がって胃全体が硬く伸びた状態でした。
胃が下がった分だけその下にある腸を押しやり、胃と腸がひっついたところが炎症になって、胃だけではなく腸も硬く腫れていました。
それが障害になって、胃が上がろうとするのを妨げていたのです。
「やっぱり胃下垂が(色んな不調の)原因だったんですね」
「そうですね。でも大丈夫、胃はちゃんと上がっていきますよ。そうしたら腸の調子もよくなっていきますからね、心配しなくても大丈夫です」

胃下垂って体質じゃないんですか?
「胃下垂って体質じゃないんですか?」
なんでもネットで色々調べていたら、胃下垂は体質だから気にする必要はないって書いてあったのだとか。
「胃下垂は体質だから治らない」
「胃下垂は体質だから気にしなくていい」
「胃下垂は病気じゃないから気にしなくていい」
ネットや病院にはそうした情報が確かにあります。
しかし本当はそうではないのです。胃下垂にも理由があります。原因があります。それらを放置しているから体質になっているのです。
例えばその原因は内臓の癒着であったり、ガスであったり、肺の影響であったり、呼吸であったり、姿勢であったりします。
原因はその人その人で全く違いますが、「胃を押し下げている」あるいは「胃を引き下げている」なにかの理由が必ずあります。
それを見つけて、解消すればよいのです。原因を一つずつ解消していけば、胃下垂は自然と治っていきます。かならず上へ上へと上がっていきます。
【Sさんのその後】信じられないくらい楽でした
2回目の施術が始まるや否や、
「先生、施術をしてもらった後、おなかの張りが全然なくなって信じられないくらい楽でした。1回で本当にすごい!胃腸が動いてくれてる感じがしました!」
幸いに癒着も少ないおなかだったので、反応もよかったようです。
あとは、胃が上がった状態を持続できる体質を作っていかなくてはなりません。今までは自分で胃を下げる癖、体質を持っていたのですから。
Sさんの場合には、当院推奨のハート呼吸法を実践してもらうことにしました。肋骨を広げ、胃を引き上げるこのハート呼吸法がからだに馴染んでくれば、胃を下げようとする力は働かなくなるでしょう。
胃下垂は体質だからとあきらめる必要はありません。必ず改善されていきます。
長らく胃下垂で悩んでいる方や、胃アトニーにまで症状が進んでいる方も、どうぞ一度ご相談ください。
井上紙鳶
