ゲップがたまって苦しい
胃にガスがたまってつらい。ゲップを出したいのに出せなくてつらい。そういう人は意外にたくさんいます。
どうすれば胃のガスを抜くことができるのか。逆立ちしても腹筋しても抜けないガスをなんとかして抜きたい。
そういう人のために非常に効果的な対処法をご案内します。

胃にガスがたまる原因
胃にガスがたまる原因は人によりさまざま。
例えば、緊張により空気をのみ込む、あるいは常に空気をのみ込む癖のある人もいます。
のみ込んだ空気は気管を通って肺に入るものですが、一部食道経由で胃に入ることもあります。それが胃のガスなります。
また胃にガスを溜めやすい食べ物もあります。例えばパンやスポンジケーキなどです。または炭酸飲料もそうです。
※他にもいろいろと胃のガスになる原因はあります。より詳しく知りたい方は『おなか白湯もみ健康法』『最強の睡眠力』にまとめていますのでご参考ください。
胃のガスが不調を生む?
臨床現場で日々おなかに触れて気になるのは、胃のガスがさまざまな不調を引き起こす原因となっている事実です。
例えば、胃下垂の人がガスを溜めると、下腹部の腹圧が高まり、便秘、あるいは下痢の原因になります。また生理痛や頻尿なども引き起こすことがあります。
また胃下垂でなくとも、胃のガスが多すぎると「胃拡張」になります。拡張した胃は炎症を起こし胃炎となり、さらに他の臓器を圧迫して炎症をつくらせます。
こういうことが見えないおなかの中で起こっています。実は胃のガスはやっかいなのです。
胃のガスを抜く対処法「白湯を飲む」

白湯を飲むというのは、胃のガス対処法としておススメです。
胃の大きさつまり容量は、人によって上限があります。胃にガスがたまって苦しい人は、ガスで胃の大きさが限界まで膨らんでいるということです。
そこに白湯を飲みます。少しずつ飲みます。
ガスでいっぱいの胃の中に白湯が入ってくると、代わりにガスが出ていくことがあります。液体よりも気体の方が出やすいのです。それがゲップです。
白湯を飲んでゲップを出す。そうして胃の中のガスを減らしていくのです。
白湯が溜まらない?
でもここで一つの疑問が湧きます。
「ちょっと待って。ガスが出るのはいいけれど、代わりに白湯が入ってくるだけじゃない?それじゃあ白湯が溜まって苦しいんじゃない?」
を思う方も多いでしょう。確かに一理あります。
でもやはり効果はあるのです。なぜなら胃の中のガスはなかなか外に出ていかないのですが、白湯は30分もしないうちに消化吸収されてなくなってしまうからです。
おなかのガスを白湯で追い出す。そのあと白湯を吸収してしまう。こうして胃のガスを減らし、すっきりとしたおなかをつくることができるのです。

やり方と注意点
<白湯でおなかのガスを追い出すやり方>
①沸騰したお湯と水を半々で割る(50度くらいの白湯をつくる)。量は無理なく飲み切れる量。慣れるまでは少なめからスタートした方がよいです。
②白湯を少しずつ飲んでいく。ゲップが出やすいよう、おなかの底から息を吐いたり、喉の奥を開いた状態にしたりする。(『最強の睡眠力』で紹介した呼吸法はなお良いでしょう)
③可能であれば少し散歩するなどして身体全体をゆったりと動かす。
このように実践してみてはどうでしょうか。量は徐々に増やしていけばいいです。「出たら嬉しいな」くらいの気持ちで、苦しくなってまで飲まないことも大事です。
それでもゲップが出ない人へ
この白湯を飲む方法でもゲップが出ないという方は、さらに強力な「おなか白湯もみ」をすればよいと思います。しかしそれでも良くならないようなら、なにか内臓に問題があるかもしれませんから、わごいちの施術を推奨します。
胃のガスは病院に行っても「病気」ではないので、あまり真剣に相手をしてもらえません。せいぜいガスを減らす薬を処方されるだけです。(当院ではこの薬はおすすめしません)
胃のガスはそれだけでも苦しいうえに、さまざまな不調の引き金にもあります。けっして軽視してはいけないし、このガスを解消することから改善していく不調も多いのです。
できることから取り組んでみてください。
三宅弘晃